なぜ、観光地なのか。
観光地の飲食店は、店の中だけを見ても経営が分かりません。
宿泊施設が増える。
新しい観光施設ができる。
インバウンドが増える。
交通が変わる。
旅行者の過ごし方が変わる。
街が変われば、店を訪れる人も、店に求められるものも変わっていきます。
一方で、店には長い時間をかけて築いてきたものがあります。
昔から変わらない料理。
地域のお客様との関係。
受け継いできた技術。
その土地で商売を続けてきた信用。
店の中にある価値と、店の外で起きている変化。
その二つをどうつなげるのか。
私は、そこが観光地の飲食店経営の難しいところだと思っています。
だからこそ、外から答えを持っていくのではなく、経営者と一緒に考え、一緒に取り組んでいきたいと思っています。
観光地のレストランが良くなれば、地域の魅力も上がる。
私が観光地の飲食店に取り組みたいのには、理由があります。
旅行に行ったときのことを思い返すと、その土地の印象には「食」が大きく残っています。
景色を見た。
温泉に入った。
街を歩いた。
そして、
「あの店で、あの料理を食べた。」
それも旅の大切な記憶になります。
逆に、せっかく素晴らしい観光地を訪れても、食事で残念な思いをすれば、旅全体の印象まで変わってしまうことがあります。
だから私は、観光地のレストランが良くなることは、その店だけの問題ではないと思っています。
良い店が増えれば、旅が楽しくなる。
「あの料理をもう一度食べたい」と思えば、その地域をもう一度訪れる理由にもなる。
その店を目当てに、その街へ行く人が生まれることだってあります。
一軒の飲食店が良くなることで、その地域の魅力まで上げられる可能性がある。
そこに、この仕事をする意味を感じています。
一生に一度かもしれない旅の思い出に関わる。
観光地の飲食店には、もう一つ、私が大切だと思っていることがあります。
その日のお客様にとって、その土地を訪れるのは、一生に一度かもしれないということです。
家族との旅行かもしれない。
結婚記念日の旅行かもしれない。
子どもや孫との旅行かもしれない。
ずっと行きたかった場所へ、ようやく来ることができた旅かもしれません。
そして、そこで食べる一食も、その人にとっては一度きりかもしれません。
飲食店にとっては毎日の営業の一組でも、
お客様にとっては、ずっと記憶に残る一食になる可能性があります。
その一食が、旅の思い出の一部になる。
観光地の飲食店には、それだけ大きな役割があると思っています。
そして、その店の経営が良くなることで、誰かの大切な旅の思い出に関われる可能性がある。
それも、私が観光地の飲食店に取り組んでいきたい理由の一つです。
なぜ、長く続いてきた店なのか。
長く続いてきた店には、続いてきた理由があります。
料理がおいしい。
良いお客様に恵まれてきた。
地域から信用されてきた。
時代に合わせながら、商売を続けてきた。
理由は一つではないと思います。
でも、20年、30年、50年と商売を続けてきたという事実そのものが、その店に何かしらの価値があることを示していると私は考えています。
だから私は、長く続いてきた店を見るとき、最初から「何を変えるべきか」とは考えません。
まず知りたいのは、
なぜ、この店は長く続いてきたのだろう。
ということです。
お客様は何を求めて、この店へ来てきたのか。
何を楽しみにしてきたのか。
どんなときに、この店を選んできたのか。
先代や、その前の世代が大切にしてきたものは何だったのか。
そこを知らずに、これからの店を考えることはできないと思っています。
ただ、長く続いたことが、これからも続くことを保証してくれるわけではありません。
ここが難しいところです。
これまで支持されてきた料理がある。
これまでのお客様がいる。
これまで成功してきたやり方がある。
だからこそ、それを変えることには勇気がいります。
しかし、店が変わらなくても、店の外は変わっていきます。
お客様の年齢も変わる。
家族のあり方も変わる。
宴会や会食の需要も変わる。
旅行の仕方も変わる。
店の探し方も変わる。
そして、街そのものも変わっていきます。
昨日まで正しかったことが、これからも正しいとは限りません。
だからといって、全部を新しくすればいいわけでもありません。
長く続いてきた店だからこそ、
何を残すのか。
何を変えるのか。
この二つを、きちんと分けて考える必要があります。
なぜ、事業承継後なのか。
事業承継は、経営者が変わるだけではありません。
店のこれまでと、これからが交わる大きな節目だと思っています。
先代が築いてきたものを大切にしたい。
昔からのお客様も大切にしたい。
従業員もいる。
取引先との関係もある。
地域での信用もある。
一方で、後継者には、
「自分の代では、こうしたい」
という考えもあるはずです。
でも、長く続いてきた店ほど、それを簡単には口にできないこともあると思います。
変えれば、
「先代を否定していると思われないだろうか」
と迷う。
変えなければ、
「このままで本当にいいのだろうか」
と迷う。
どちらを選んでも、簡単ではありません。
だから私は、事業承継後の店にこそ、一度、店の現在地を客観的に見る時間が必要なのではないかと思っています。
先代を否定するための分析ではありません。
事業承継後に店を変えるというと、
「昔のやり方が間違っていた」
という話に聞こえることがあります。
私は、そうは考えていません。
むしろ、長く続いてきた店であれば、先代までの経営には、その時代に合った理由があったはずです。
その積み重ねがあったから、今の店があります。
だから、まずはそれを知る。
何を大切にしてきたのか。
何がお客様から支持されてきたのか。
何が、この店らしさなのか。
そこを確認したうえで、
次の時代にも残すものは何か。
そして、
次の時代に合わせて変えるものは何か。
を考えたい。
事業承継は、過去を否定して新しくすることではなく、これまで築いてきた価値を、次の時代へどうつなぐかを考えることだと思っています。
小さく変えることも、大きく変えることもある。
事業性分析をしたからといって、大きな改革が必要になるとは限りません。
今のコンセプトは、そのままでいい。
ただ、商品構成を少し変えればいい。
そんな店もあると思います。
逆に、今ある価値を別のお客様へ届けるために、ターゲットを見直した方がいい場合もある。
店が置かれている環境そのものが大きく変わっていれば、コンセプトを再構築する必要があるかもしれません。
場合によっては、業態そのものを変えるという選択もあるでしょう。
私は、最初から答えを決めたくありません。
変えないという選択もある。
少し変えるという選択もある。
大きく変えるという選択もある。
大切なのは、その店が持っている価値と、これからの可能性を確認したうえで選ぶことだと思っています。
店がまだ元気なうちに、考えてほしい。
経営が本当に厳しくなってからでは、選べることが少なくなります。
資金がない。
人がいない。
時間がない。
そうなると、本当はやりたいことがあっても、選択できなくなります。
だから私は、
店がまだ元気なうちに、次の10年を考えてほしい。
と思っています。
今すぐ何かを変えなくてもいい。
「このままでいく」と決めてもいい。
でも一度、
自分たちの店には何があるのか。
街はどう変わっているのか。
これから、どんな可能性があるのか。
そして、自分はこの店をどうしていきたいのか。
そこまで考えておけば、次に何かが起きたときの判断は変わると思います。
私がしたいのは、経営者に代わって答えを出すことではありません。
事業性分析では、調査した結果から、私なりの考えや推奨する方向性もお伝えします。
でも、最後に決めるのは経営者です。
店には歴史があります。
家族があります。
従業員がいます。
そして、経営者自身の人生があります。
外から来たコンサルタントが、そのすべてを背負うことはできません。
だからこそ私は、簡単に、
「これをやればいい」
とは言いたくありません。
私ができるのは、
店の中を見る。
店の外を見る。
数字を見る。
現場を見る。
そして、まだ気づいていない価値や可能性を探す。
そのうえで、
「私は、こう考えます。」
とお伝えすることです。
そこから経営者と一緒に考える。
それが、私がこの仕事で大切にしたい関わり方です。
次の10年を、一緒に考える。
私は、店の悪いところを探すために事業性分析をしたいわけではありません。
長く続いてきた店には、すでに価値があります。
その価値を見つける。
まだ活かされていない可能性を探す。
そして、その可能性を次の10年へどうつなぐのかを考える。
観光地の飲食店が良くなれば、その地域の魅力も上がる。
その店で過ごした時間が、誰かの一生に一度かもしれない旅の思い出になる。
そして、長く続いてきた店の価値を、次の世代へつないでいくことができる。
そんな仕事を、経営者と一緒にしていきたいと思っています。
PROFILE|原島 純一

株式会社STAYDREAM 代表取締役
飲食店コンサルタント
大学卒業後、すかいらーくグループに入社し、和食レストラン「藍屋」の店舗運営に携わりました。
私の飲食店との関わりは、コンサルタントとして始まったのではありません。お客様を迎え、料理を提供し、スタッフと一緒に営業する、飲食店の現場から始まりました。
その後、飲食店の経営支援に携わるようになり、2026年で20年目になります。
数字と現場の両方を見ること。
これを、飲食店の経営支援で大切にしてきました。
主な支援内容
飲食店の経営分析・経営改善
売上・利益・商品・客数・客単価などのデータ分析
商品構成・メニュー改善
集客・Web活用
店舗運営・オペレーション改善
新規出店・業態開発
事業承継後の経営支援
観光地飲食店の事業性分析
民間飲食店・観光地での支援
民間飲食店の経営支援
個店から複数店舗を展開する企業まで、さまざまな飲食店の経営支援に携わってきました。
売上・利益・商品・客数・客単価などのデータ分析だけでなく、実際の営業を見ながら、商品構成、集客、店舗運営、席の使われ方、時間帯別の動きなどを確認し、経営改善に取り組んでいます。
また、新規出店や業態づくり、既存店の立て直し、事業承継後の経営支援など、相談内容は店舗によってさまざまです。
最初から答えを決めるのではなく、数字と現場の両方を見ながら、その店に必要なことを経営者と一緒に考える。
これを、飲食店支援で大切にしてきました。
観光地での飲食店支援
近年は、観光地で長く続いてきた飲食店や、事業承継後の店舗の支援にも力を入れています。
観光地では、店舗の中だけを見て経営を判断することはできません。
店舗の売上や商品、お客様、予約、口コミなどを分析するとともに、実際に周辺を歩き、観光客の流れ、宿泊需要、競合店、交通、観光施設、街の変化なども確認します。
店の中にある価値と、店の外で起きている変化。
その両方を重ねながら、今ある強みをこれからどう活かせるのか、次の10年に向けてどのような選択肢があるのかを、経営者と一緒に考えています。
※民間企業・店舗への支援については、守秘義務の観点から、店舗名や具体的な支援内容を公開していないものがあります。
飲食店への直接支援に加え、公的機関を通じた専門家派遣や、全国各地でのセミナー・講演、執筆・メディア出演にも携わってきました。
以下は、これまでの活動実績の一部です。
公的機関等での支援実績
東京商工会議所、東京都中小企業振興公社、中小企業基盤整備機構、東京観光財団
長野県中小企業振興公社、飯田市商工会議所、深谷商工会議所、東御商工会議所
川越商工会議所、青梅商工会議所、八王子商工会議所、寄居町商工会 など
セミナー・講演実績
日本政策金融公庫、新千歳空港、沖縄県中小企業診断協会、石川県商工会連合会、埼玉県商工会連合会
久喜市商工会、三島商工会議所、松山商工会議所 など
メディア・執筆実績
日本政策金融公庫「起業家応援マガジン」、月刊誌「食と健康」、金融ブックス「新・業種把握読本」など執筆
サンデー・ジャポン、ぽかぽか、あさチャン、めざましテレビ、ZIP!など その他出演多数
飲食店の現場だけでなく、経営者に伝える仕事も。
飲食店への個別支援に加え、商工会・商工会議所などで、飲食店経営や集客、売上改善などをテーマとしたセミナー・講習も行っています。
セミナーで心がけていることも、店舗支援と同じです。
難しい経営用語を並べるのではなく、
「自分の店なら、どう考えればいいのか。」
まで持ち帰ってもらうこと。
経営者自身が考え、判断するための材料を提供することを大切にしています。
現場で見てきたことを、発信しています。
コンサルティングの現場だけでなく、観光地や街を実際に歩き、そこで感じたこと、飲食店経営に活かせることを発信しています。
観光地で選ばれている店。
長く続いてきた店。
事業承継後に変わろうとしている店。
街の変化によって、新しい可能性が生まれている店。
こうした現場から、
「なぜ、この店は選ばれているのか。」
「この変化を、自分の店ならどう活かせるのか。」
を考え続けています。
会社概要
株式会社STAYDREAM
代表取締役:原島 純一
事業内容:飲食店コンサルティング/経営分析/事業性分析/セミナー・講習 等
あなたのお店の次の10年を考えるために。
このサイトでご紹介している「観光地飲食店 事業性分析」は、こうした現場での経験や考え方をもとにつくったサービスです。
店がまだ元気なうちに、
今ある価値を知る。
これからの可能性を探る。
そして、これからの選択を考える。
具体的にどのような調査・分析を行うのか、報告書の内容、料金、進め方については、ご相談ページで詳しくご紹介しています。